変わった二人の変わった戦い【短編】
『双子ゎええなぁ美月みたいな姉ちゃんもてて』
なんて呟いた坂上
見逃さんかった
寝てる雫と晃を見て
少し寂しい顔して笑たんを
『…なんで?あんたゎおらんの』
『俺なぁ…どやろ』
曖昧にして笑う坂上
なんか坂上らしくない
うちゎ人の悲しい時とか
オカン見てたから
すごい敏感に感じる
まだ父親が出て行く少し前
喧嘩の激しかった
二人の顔見て動いてた
やからうちゎ自然に
観察してしまうとこがある
『なぁ~食べてええか?腹へって死にそうやわ』
コロッと表情を変えて
野菜炒めの入った皿を持っていく
あんま気にしやんほがいい
てか男やで、
気にする意味ないよな
そう思って食事の準備をした
食べるなり“美味い”
とかうるさくて
でも誉められんのゎ
悪い気しやんくて
なんも言わんかったけど
食べ終わった坂上は
“ぢゃあ帰るわぁ”
て言いながら晃と雫の頭を撫でて
帰っていった
結局何がしたかったんか
意味が分からへんかった
二人は遊べて嬉しかったのか
ずっと坂上の話ししてた
うちゎ今日の事を思い出して
自分のことをアホやて思った