変わった二人の変わった戦い【短編】
『彼氏さんから?』
『うん、今日部活休みやから一緒帰ろやて』
亜矢でも彼氏できるんやなぁ
てできた当初は思った。
だってドSやしクールやし
上手くいきそうにないやんか?
って勝手な思い込み?
でも
亜矢の言葉に耐えれる人は
そうわ居ないから。
でも彼氏さんみて思ったな
お似合いやわって。
見たらわかるねんなぁ見たら。
ってうちわエスパ~かってな
学校が終わるチャイムがなってほんの数分
亜矢の彼氏はもう教室の外の壁に
もたれかかってる。
『亜矢彼氏来てんで』
『ん~早すぎやわ』
ていいながらも急ぐ様子は無く、
あくまで自分のペース。
鞄片手に廊下で嬉しそうに待つ亜矢の彼氏。
出てきた亜矢に駆け寄ってきて
『亜矢!』
そう笑顔な彼氏。
『淳?ボタンかけ間違えしてるで』
そう言って彼氏のシャツを直す亜矢。
はたからみたら親子、
ペットみたいな感じにも見える。
犬みたい…
なんて可哀想やから言わんけど。
『わぁ気づかんかたわ、ありがとう亜矢』
『ん、』
満面の笑みの彼氏に対して
そっけない亜矢
彼氏は何が良かったんだと悩むけど
このおっちょこちょいの彼氏だから
お似合いだったりする。