変わった二人の変わった戦い【短編】
学校から出てきた雫と晃は
やっぱり嬉しかったのか
坂上に駆け寄って行く
『双子!元気か?』
双子って…
他に呼び方あるやろ…
『元気!兄ちゃんわ?』
『元気!兄ちゃんわ?』
『相変わらずハモってんな兄ちゃん元気やで』
そんなやりとりをしながら
手を繋いで歩いてる姿
少しやけどなぜか嬉しかった
二人が喜んだらうちも嬉しい
それに坂上も
一時でも楽しんでんねやたら
少し嬉しかったりする
同情じゃない
同情ゎうちが一番嫌いやから
ただ一人ゎ辛いんやろな
そう思ったから
なんかわかるから
『美月、今日ありがとうな』
食べ終わって
双子は遊び疲れて寝てしまってる
『いや…別に』
『俺、嬉しかったで寂しいのんわかってくれたん美月だけや』
寂しいって
やっぱり寂しかったんや
なんて思ったら
勝手に口から言葉が出でた
『…うちなんかあんたなら男嫌い直せるかもしらん…』
無意識にそう口が言うてた
言葉に自分でもびっくりした
坂上ももちろん
びっくりした顔してる
一瞬固まったあと
『それ…俺のこと惚れるかもしらんて意味?』
そう聞くが早いか
だんだん近づいて
目の前に座る坂上に
少し心臓がドキってする
なんか心臓痛い…
うち心臓の病気??
なんてそんな心配してたのに
チュッ…
唇に当たる柔らかい感触
目の前にゎ坂上の唇
固まってしまううちの体