茜色
 夕日がその姿の殆んどが山陰に隠れて、
 
そろそろ月と入れ替わるというころいずみは、

 何かを決心したかのように、俺の方を向いて大きく深呼吸をするとこう切り出してきた。

「長い時間、待たせてごめんね。じつは、大事な話があるの……」
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