光の旅人
へ私を預け、狩りをした後私を迎えに来てくれました。その後、他の男の人はみんな休んでいる中、お父さんは獲物を捌いて、食事を作って、私の面倒を見て、私が寝た後に狩りの道具の手入れをしてという具合に、他の人の何倍も働いていました。今でこそ、ほとんど私が家事をやっていますが、私がお手伝いできる年齢になるまでのお父さんの苦労は、はかりしれません。でも、お父さんはいつもにこにこしてて、愚痴なんてこぼしたことがないと、お父さんと仲の良い人たちは言います。私も、お父さんが誰かの悪口を言ったり、何か愚痴を言ったりするところを見たことがありません。
お母さんが産んだ命を、お父さんはずっと護ってくれました。たまに、お母さんがいないことでいじわるをされることもありますが、お父さんがいてくれるので、平気です。
私の両親は、強い人です。
お父さんが狩ってきた獲物を捌いて、さっそく食事にしました。すぐ近くのテントの方々から野菜も少し分けてもらって、すこし豪華な夕飯になりました。食事がすむと、まずお鍋や食器などの生活用品を包み、それから各々の衣類を片付けました。
中の準備が整い、いよいよテントを畳もうと外へ出ると、すでに全部片づけ終わった人たちがたくさんいました。そして、皆一様に夜空を眺めています。
雲一つ無い、満点の星空です。
「少し急ごうか。」
お父さんがそう言って、手際よく作業を続けます。私はというと、目のチカチカがさっきよりひどくなってきた気がして、作業があんまりはかどりませんでした。このテントを抑えている釘が、どうしても抜けません。
「大丈夫かい?」
「うん、大丈夫。」
そんなやりとりをしている間にも、チカチカはひどくなってきました。でも早くこれを抜かなくては、旅立てません。
「さぁ、休んでいなさい。後はお父さんがやっておくから。」
あまりにも私の表情が苦しそうだったのでしょう。お父さんが気遣ってくれました。
「ありがとう。でも本当に大丈夫。あと一本だもの。これくらいできるわ。」
私は必死に力を込めました。抜けません。頭がくらくらして、本当はもうすぐにでも横になりたいぐらいなのですが、これくらいで、お父さんの手を煩わせるわけにはいきません。迷惑なんてかけたくないんですもの。でも早くしないと、みんなに置いてかれてしまう。
私のせいで?
嫌だな、そんなの。
頭がくらくらして、世界がぐるぐるし始めました。
お母さんが産んだ命を、お父さんはずっと護ってくれました。たまに、お母さんがいないことでいじわるをされることもありますが、お父さんがいてくれるので、平気です。
私の両親は、強い人です。
お父さんが狩ってきた獲物を捌いて、さっそく食事にしました。すぐ近くのテントの方々から野菜も少し分けてもらって、すこし豪華な夕飯になりました。食事がすむと、まずお鍋や食器などの生活用品を包み、それから各々の衣類を片付けました。
中の準備が整い、いよいよテントを畳もうと外へ出ると、すでに全部片づけ終わった人たちがたくさんいました。そして、皆一様に夜空を眺めています。
雲一つ無い、満点の星空です。
「少し急ごうか。」
お父さんがそう言って、手際よく作業を続けます。私はというと、目のチカチカがさっきよりひどくなってきた気がして、作業があんまりはかどりませんでした。このテントを抑えている釘が、どうしても抜けません。
「大丈夫かい?」
「うん、大丈夫。」
そんなやりとりをしている間にも、チカチカはひどくなってきました。でも早くこれを抜かなくては、旅立てません。
「さぁ、休んでいなさい。後はお父さんがやっておくから。」
あまりにも私の表情が苦しそうだったのでしょう。お父さんが気遣ってくれました。
「ありがとう。でも本当に大丈夫。あと一本だもの。これくらいできるわ。」
私は必死に力を込めました。抜けません。頭がくらくらして、本当はもうすぐにでも横になりたいぐらいなのですが、これくらいで、お父さんの手を煩わせるわけにはいきません。迷惑なんてかけたくないんですもの。でも早くしないと、みんなに置いてかれてしまう。
私のせいで?
嫌だな、そんなの。
頭がくらくらして、世界がぐるぐるし始めました。