卓上彼氏

ほんとのキモチ。




藤堂くんにクリスマスのお誘いをもらった日から、私はずっと考え込んでいた。





藤堂くん、どういうつもりで私を誘ったのだろう。




頭の中を冷静に整理しようとしても、何かどこか変な気持ちが邪魔をして、鼓動を速くする。






『藤堂ってみかみのこと好きなんじゃないの?』





そんな言葉が、頭の中をぐるぐるした。





────そんなわけないよ、だって………。



でももしかしたら……。





あの日からずっとこんな調子だ。



こればかりはヨクにも相談することはできず、私はパンクしそうになっていた。


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