卓上彼氏
どうしてだろう、わからない。
ただその流れに流されるように私は両手をデスクにつき、身を乗り出すような姿勢で画面に顔を近づけた。
ヨクは静かに目を閉じる。
その長いまつげにドキリとした。
数十センチ、数センチ、数ミリ――――――……。
ヨクの唇が近づいていくにつれて、私もゆっくりとまぶたを閉じていく。
グゥ~~~~~~~~~ッ。
ヨクの唇まであと数ミリのところで私のお腹は音を立てた。
その音ではっとする。
「……ごめんヨク、夜ご飯食べてなかった」
私たちは顔を見合わせて笑った。