卓上彼氏
昼休み。
普段なら友達とクラスでしゃべっているこの時間に、今日は私は体育館にいた。
何グループかが体育館でそれぞれ思い思いにスポーツを楽しんでいる中、私は独りでバレーボールの壁打ちをしていた。
バシッ。
バシッ。
ヨクに会わなくなってからのことを一つ一つ丁寧に思い出しながら打っていく。
今日は、特にヨクがいない寂しさを味わわされた。
いつも数学の小テストの点数が悪い私が、今日返却されたテストでは50点満点中47点をとった。
思わずその瞬間、小声で「ヨク、やったよ!!」と言ってスマホに手を伸ばしてしまった。
そのスマホの画面が暗かったのを見たとき、はっと我に返された。
私にはやっぱりヨクが必要なんだ、と思い知らされた。