卓上彼氏
「ここでいっか」
ひと気の無い渡り廊下の隅で、藤堂くんは歩みを止めた。
え、ま、まさかホントに告白じゃないよね……?
急に焦りと不安と緊張が押し寄せてきた。
「あのさ……」
く、くる………!!!
「明後日のことだけど」
「はい?」
「何度も言わせんなよ、だから日曜のこと」
「あっ、うん」
なんだ、ほらやっぱり違うじゃない。
みんな藤堂くんが私に気があるみたいに言うけど、そんなんじゃないって。
ほっとするべき状況なのに、案外少しなんだかさみしかったりした。