記憶のキロク
 そして、搬送中

 風の塊が車体にぶつかり、何度も。何度も揺さぶった。
 
 そして、道路の僅かな段差で車体が跳ねた時、

 突風が吹き、車体を横転させた。

 俺は、咄嗟に女の子を抱きかかえ、怪我をしないようにした。
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