記憶のキロク
 それでも、心の痛みは、晴れることは無く、澱のように惨めさが募り、生きる意欲さえも塗り潰していった。

「なんで、こんなことしてんだろ……馬鹿らしい……」

 声に出してみたが、それは何の解決にも事態を動かす起爆剤にも成らなかった。
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