記憶のキロク
 しかも、俺が足をつったのに気づいているくせに、「春風ちゃんを泣かすような奴は知らない。一生もがいて、反省なさい」と目で告げて去って行った。

「お兄ちゃん、だいじょうぶ?」

 俺を心配してくれたのか、春風ちゃんは俺のベッドまで近づいてきて、やさしい言葉と一緒に、ゆっくりと足のストレッチをしてくれた。
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