記憶のキロク
三日目の夜
 そんなこんなで、就寝時間になってしまった。

 そして問題が一つ。

 春風ちゃんが、『お兄ちゃん、一緒に寝ていい?』なんて、爆弾発言を言ってきた事だ。

 恐らく言った本人は、事の重大さに気づいていないのだろうが、俺としては、春風ちゃんの父さんとの約束もあるし思い出作りと割り切る事もできるんだが、それ以上に倫理的な問題が頭の片隅に引っかかっていて、素直にうなずけない。

「えっと、その・・・・・・」

 俺が、苦悩していると春風ちゃんの目には涙がたまってきて、今にも決壊しそうだった。

 どうせ、抱いてとかじゃないんだし。

 一緒のベッドで寝るだけだ。

 こうなったら、覚悟を決めるしかないな。
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