星王子の幸せレッスン
光りの正体は、王子さまだった。



どうやら王子さま自身が光を放っているようだった。



私は夢を見ているのだろうか?どう考えても、白神山地の山奥に、小さな光る王子さまなんて似つかわしくない。これは夢だ…。



「夢じゃないよ」



王子さまが言った。私は心の中を読まれたのではないかと思い、とてもびっくりした。



王子さまは私に近づき、私の手をとった。



自分の頬に私の手をつける。



「わぁ、冷たい。ずいぶん歩きまわったんだね」



私と王子さまの身長差は、ずいぶんとあった。



私は王子さまの頭を見下ろす形になっていた。
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