星王子の幸せレッスン
遭難
今いる場所は、ブナの原生林に囲まれた茂みの中だ。
うっすら霧がかかって、しっとりと濡れた草木をかき分け、私は道なき道を歩いている。
太陽はだんだん沈んでいき、あたりは薄暗い。
おろしたてのトレッキングシューズはすでに泥だらけ。
リュックの中身は雨具などの簡単な登山用グッズのみ。
山の中を少し歩くだけでのつもりだったから、軽装で来たのだ。
ポケットから携帯電話を取り出し、頭上に掲げ、色々な方向にかざしてみる。
もうこの動作を何十回もやっているけど、圏外の表示は変わらない。
私は樹齢300年はいっているだろうブナの大木に、くたくたになった身体を預けた。腕をさすって摩擦を起こす。
7月とはいえ、日が沈んでくると肌寒い。鳥の甲高い鳴き声が森の中でこだましている。
うっすら霧がかかって、しっとりと濡れた草木をかき分け、私は道なき道を歩いている。
太陽はだんだん沈んでいき、あたりは薄暗い。
おろしたてのトレッキングシューズはすでに泥だらけ。
リュックの中身は雨具などの簡単な登山用グッズのみ。
山の中を少し歩くだけでのつもりだったから、軽装で来たのだ。
ポケットから携帯電話を取り出し、頭上に掲げ、色々な方向にかざしてみる。
もうこの動作を何十回もやっているけど、圏外の表示は変わらない。
私は樹齢300年はいっているだろうブナの大木に、くたくたになった身体を預けた。腕をさすって摩擦を起こす。
7月とはいえ、日が沈んでくると肌寒い。鳥の甲高い鳴き声が森の中でこだましている。