砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
「そうですかね。
独り者故、私にはまだ分かりかねますが」
涼しい顔で冷たく応える。
「相変わらずつれないなぁ。
でも、そうも言ってられなくなると思うけど?」
何かを隠している風にもったいぶる帝。
「何が?」
「楓……左大臣家の良くできる女房のことだよ……が、街で千にそっくりな少年を拾ったんだって。」
龍星の顔色が変わるのをみながら、帝はくすくすと笑う。
「あれ?
心当たりでもあるの?
すごい美貌を持った少年に。
龍星がいつまでも独り身なのはそういう趣味だから?」
「帝っ
言葉をお慎みくださいっ」
口を開いた言葉は、自分でも想像以上に険しくなっていて慌てて飲み込んだ。
その様子を御簾越しに見ていた帝は子供のようにはしゃぐ。
「あ、少年の格好をした少女、だったかな?」
龍星はばさり、と、音を立てて立ち上がった。
「それにしても、本当だったんだ。
あの子がここに戻ってきているって言う噂も。
龍星が【誰か】と一緒に暮らしているって言う噂も」
その帝の剣が籠った言葉には一切耳を貸すこともなく、龍星は急いで出て行った。
独り者故、私にはまだ分かりかねますが」
涼しい顔で冷たく応える。
「相変わらずつれないなぁ。
でも、そうも言ってられなくなると思うけど?」
何かを隠している風にもったいぶる帝。
「何が?」
「楓……左大臣家の良くできる女房のことだよ……が、街で千にそっくりな少年を拾ったんだって。」
龍星の顔色が変わるのをみながら、帝はくすくすと笑う。
「あれ?
心当たりでもあるの?
すごい美貌を持った少年に。
龍星がいつまでも独り身なのはそういう趣味だから?」
「帝っ
言葉をお慎みくださいっ」
口を開いた言葉は、自分でも想像以上に険しくなっていて慌てて飲み込んだ。
その様子を御簾越しに見ていた帝は子供のようにはしゃぐ。
「あ、少年の格好をした少女、だったかな?」
龍星はばさり、と、音を立てて立ち上がった。
「それにしても、本当だったんだ。
あの子がここに戻ってきているって言う噂も。
龍星が【誰か】と一緒に暮らしているって言う噂も」
その帝の剣が籠った言葉には一切耳を貸すこともなく、龍星は急いで出て行った。