砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

……頭、痛い……

 ずきん、ずきんとする痛みで気がついた。

 あ、目の前真っ暗。

「君、大丈夫?」


 耳元で、聞いたことのない声がして、ゆっくりと目を開ける。
 見たことのない、自分や周りの友人たちより少し年上の(でも大人とは言えないような微妙な年齢の)男の人がいた。

「はい」

 慌てて身体を起こそうとする、が、それを制止される。

「もうじき薬師が来る。
 動かないほうがいい」

 有無を言わせないような、強い口調。
 それが妙に板についていた。
 まだ、子供なのに。

 ふふ、と、思わず笑う。

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