砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
「雅之は、また、うちに来てくれるよね?」
毬が振り返る。
雅之は毬の笛の講師でもある。
「ええ、明日にでも行くよ」
「じゃあ、龍のおうちにおいてきちゃった笛、持ってきて?」
「了解」
毬はそこで息と一緒に何かを飲み込んで、真直ぐ龍星を見た。
二人は黙って見つめあったまま、何も言葉を交わせない。
「姫様、お待たせしました」
籠の手配が出来たようだ。
「龍、手、出して」
毬が早口で言う。
「何?」
「これ、毬の宝物なの。
大好きな龍にあげる」
胸元から、可愛い飾りがついたかんざしを取り出した。
「龍、もっとかがんでくれないとこれ、つけれない」
龍星が緩やかに膝と腰を曲げた。
毬は龍星の手を掴むとそっと背伸びして龍星の唇に自分の唇を重ねる。
接吻というよりむしろ、接触といった方が良いほどの軽い唇付け。
驚く龍星をそのままに、毬はかんざしを手渡すとそのまま振り向かず、出て行った。
毬が振り返る。
雅之は毬の笛の講師でもある。
「ええ、明日にでも行くよ」
「じゃあ、龍のおうちにおいてきちゃった笛、持ってきて?」
「了解」
毬はそこで息と一緒に何かを飲み込んで、真直ぐ龍星を見た。
二人は黙って見つめあったまま、何も言葉を交わせない。
「姫様、お待たせしました」
籠の手配が出来たようだ。
「龍、手、出して」
毬が早口で言う。
「何?」
「これ、毬の宝物なの。
大好きな龍にあげる」
胸元から、可愛い飾りがついたかんざしを取り出した。
「龍、もっとかがんでくれないとこれ、つけれない」
龍星が緩やかに膝と腰を曲げた。
毬は龍星の手を掴むとそっと背伸びして龍星の唇に自分の唇を重ねる。
接吻というよりむしろ、接触といった方が良いほどの軽い唇付け。
驚く龍星をそのままに、毬はかんざしを手渡すとそのまま振り向かず、出て行った。