砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
 現場に駆け付けた龍星は、男の死体を見て唖然とした。

 腹は掻き切られ、顔は抉られ、とても目の当てられる様ではない。

 寝室は血の匂いが充満していた。


「犯人は?」

 鋭い声で女を詰問する。

「だから、霊の仕業だって、」

 女は目を泳がせながら言う。
 龍星はその肩を乱暴に掴み、冷たい眼差しで女を睨んだ。


「どんな霊だって?」

「ヒイッ」

 冷たい殺気に気圧され、女は背中に汗を垂らす。


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