砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
「お祝い代わりに、お願いがある」

 帝が口を開く。

「……何ですか?」

 嫌な予感を隠さずに毬が聞く。

「そんなにあからさまに警戒されると傷つくな」

「あら、傷つくような心をお持ちでしたの?」

 千がからかうように言った後、毬に視線を戻し真面目な表情を作った。

「私の代わりに、ここに居てほしいの」





 あまりの申し出に毬は、呆気にとられて言葉が出ない。

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