砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
 二人は吸い寄せられるように互いに顔を寄せ合い、唇を重ねる。
 甘く、互いを確かめるような口付は次第に深く、濃厚な色を帯びていく。

 湿った音と切ない吐息を聞きながら、龍星はその形の細い指先でゆっくり毬の喉を、手を、顔をなぞる。それだけでは、物足りなくなってきて、着物の上から彼女の身体を確かめるように撫でていく。

 衣擦れの音が、淫靡に響いた。

 毬はされるがまま、身を預けきっていた。
 時折、その手で龍星の頬に手に触れてみる。

 閉じた瞳を開く勇気はなかなか沸いてこなかった。
 このまま、身を任せて、甘く熱く溶けていきたい。

 
 部屋の中の湿度と温度がじわじわと甘く上昇していく。

 

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