砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
「龍、お帰り」
一条戻り橋に棲む式から、龍星が帰ってくるという連絡を受けた毬は得意顔で、玄関先で龍星を待っていた。
もちろん、あまりの暗さを心配して、隣には雅之が付き添っている。
龍星は一瞬、説教しようかと思ったが毬があまりにも無邪気な笑顔をしているので、ついついその身体を抱き上げ、唇付けてしまう。
「ただいま。
どうしたの?」
「一条戻り橋の下の式が、教えてくれたのが分かったの。
ね、私凄い?」
きらきら瞳を輝かせている毬を見ると、つられて、まるで子供をあやすように
「凄いね」
と褒めてしまう。
「でも、独りのときは家の中で待っていて欲しいな」
一応、その一言だけは添えておいた。
そうして毬を地面に置くと、毬は軽やかな足取りで、一足先に屋敷の中へと入ってしまう。
「ありがとう、雅之」
龍星は、苦笑交じりの笑顔を浮かべ、巻き込まれている親友にも礼を述べた。
「いや。
――賀茂殿は、大丈夫だったか?」
「ああ、雅之のお陰で間に合ったよ。
やはり、仕事を休み続けるわけにはいかないもんだな」
話ながら、二人屋敷に戻り、その日は三人で賑やかに夕食をとった。
一条戻り橋に棲む式から、龍星が帰ってくるという連絡を受けた毬は得意顔で、玄関先で龍星を待っていた。
もちろん、あまりの暗さを心配して、隣には雅之が付き添っている。
龍星は一瞬、説教しようかと思ったが毬があまりにも無邪気な笑顔をしているので、ついついその身体を抱き上げ、唇付けてしまう。
「ただいま。
どうしたの?」
「一条戻り橋の下の式が、教えてくれたのが分かったの。
ね、私凄い?」
きらきら瞳を輝かせている毬を見ると、つられて、まるで子供をあやすように
「凄いね」
と褒めてしまう。
「でも、独りのときは家の中で待っていて欲しいな」
一応、その一言だけは添えておいた。
そうして毬を地面に置くと、毬は軽やかな足取りで、一足先に屋敷の中へと入ってしまう。
「ありがとう、雅之」
龍星は、苦笑交じりの笑顔を浮かべ、巻き込まれている親友にも礼を述べた。
「いや。
――賀茂殿は、大丈夫だったか?」
「ああ、雅之のお陰で間に合ったよ。
やはり、仕事を休み続けるわけにはいかないもんだな」
話ながら、二人屋敷に戻り、その日は三人で賑やかに夕食をとった。