砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
「俺たちも馴れるともっと仲良くなれるかな?」

「そりゃそうだろ。
 きっと、大人になったら二人で、酒を飲みながら笑いあえるような、そんなんになれるさ」

 毬は龍星と雅之の関係を瞼の裏に思い出しながら言った。
 本当に、男だったら良かったのに。
 そしたら、もうすぐ二人と一緒にお酒を飲んだり、御所で働いたり……できるのに。

「いいな、それ」

「だろ?」

 少年が手を離して駆け出した。
 毬もその後を追う。


 幸い、健脚はまだ衰えていなかった。
< 99 / 463 >

この作品をシェア

pagetop