My Story


見慣れた学校の中、見慣れた先生達が挨拶をかわす。




そして、見慣れた”2-B”のプレートが見える。



ドアを開け、勇姫は窓側へ、私は教卓のど真ん中の席へ座る。




ここじゃ居眠りも、ノートの隅に落書きだってできない。

でも勇姫は、”授業が1番受けやすい、いい席じゃん”って…



そこまで勉強熱心ってわけじゃないのに、テストをやれば高得点。

学年も学級も、上から数えた方が早い勇姫。


私は下から数えた方が早い。

テストをやっても、その程度の点数。


留年を逃れてるだけ奇跡に近い私。

そんな先生の余計な親切心で、私は1年間ずっとこの席。



2年になって初めての席替えで、笑顔で言われた。





『竹橋さんは、教卓の前ね』

『え、ちょっと先…』

『はい、じゃあ残った席でクジ引いてくださいねー』








最悪っ、

サイアクっっ、

さいあくっっっ!!



なんで、こんないかにも”勉強しましょうね”みたいな席に座んなきゃイケナイのよ、私!!


そりゃ、勉強できないけどさ。

勉強より、今は大会でしょーがっ、先生っっ!!!


今私、青春してんの。

青春Nowなわけ。わかってよ。




部活に、吹奏楽に、一生懸命なのよぉぉぉぉぉぉっ!!




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