ミックス・コーヒー
「お前は子煩悩な親父か」

 そう言う貴之だったが、平然を装いつつも内心少し嬉しく思う自分がいることに気づき、なんだか妙な気分になった。


 貴之が、もう一度彼女の方を見ると、今度はさっきと反対の方向を向き、やっぱり斜め上をぼんやりと眺めていた。
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