ミックス・コーヒー
「実は四日前、署で菅浦エリカから話を聞く予定だったのですが、その少し前から連絡が全く取れなくなりまして。彼女の住んでいるアパートを訪ねてみましたが留守ですし、実家に連絡しても帰っていないということで……」

　彼ら警察が、古亭路宅に菅浦エリカという女が住んでいたという情報を聞いたのは、無論美葉達からであった。
　しかし、今や、アパートや実家までわかってしまっているとは。
　さすが警察、と思わざるを得なかった。

「そんなわけで、伊藤さん達に何か心当たりはないかと思いまして」

「いや、オレ達にはさっぱり……。彼女の友人とかはどうです？」

「菅浦エリカは、現在友人と同居していたんですが、その友人も行方は全くわからないそうです。あと、彼女の職場にも行ってみましたが、情報はさっぱり……」

「彼女、仕事してたんですか？」
　なんとなく驚いて、貴之が尋ねる。
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