ミックス・コーヒー
それに、犯人はあの時、喫茶店にいた七人の中にいるのは間違いないだろう。
その場にいた全員に、犯行は可能だったかもしれないが、正直紅茶を淹れた尚樹に疑いがかかるのは仕方の無いことなのかもしれなかった。
しかし、他の者の犯行、だということも貴之には信じられなかった。
誰にも、殺人を犯した<犯人>という、眼差しを向けることなんてできなかった。
「そんな、だって犯人はあの川村だよ?」
ミクリが声を震わせる。
ミクリは見たのだろう。
自分を襲った犯人を。
「川村は、菅浦エリカを殺したのと、ミクリを襲ったことについては認めたんだ。でも、それ以外のことはわからない」
ミクリは「そんな……」と呟き、手で口を覆った。
その場にいた全員に、犯行は可能だったかもしれないが、正直紅茶を淹れた尚樹に疑いがかかるのは仕方の無いことなのかもしれなかった。
しかし、他の者の犯行、だということも貴之には信じられなかった。
誰にも、殺人を犯した<犯人>という、眼差しを向けることなんてできなかった。
「そんな、だって犯人はあの川村だよ?」
ミクリが声を震わせる。
ミクリは見たのだろう。
自分を襲った犯人を。
「川村は、菅浦エリカを殺したのと、ミクリを襲ったことについては認めたんだ。でも、それ以外のことはわからない」
ミクリは「そんな……」と呟き、手で口を覆った。