ミックス・コーヒー
「あ、美味い!」 
 尚樹が声を上げた。

「まじで!?」
 貴之が嬉しそうに聞き返す。

「ホントだー。ね、美葉」
「うん。今までで一番美味しいかも」

 よっしゃー!と貴之が叫んだ。

「貴之、これメニューに入れたら?」

 尚樹がそう言うと、貴之はわざとらしく腕を組んだ。


「<喫茶ひょっこり>の二つ目のオリジナルブレンドコーヒー。その名も<ミックス・コーヒー>の誕生じゃあ!」


「その名前じゃ注文来ないんじゃない?」

「美葉! おまえが言うな!」
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