ミックス・コーヒー
「うん、ちょっとな」

「私も行く」

「いや……ちょっと一人で行ってくる」

「……そう。いってらっしゃい」

 

 また……あの、目、だ。
 美葉のあの目。
 オレの気持ち……全てを、見透かすようなあの目。

 なのに、なんで。

 オレは美葉を<見ることが出来ない>のだろう。



 あんなに愛らしく思えていたはずの美葉が、今、貴之は憎かった。
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