君が見たいから ~ Extra ~
日本から来ていた唯の両親や親族達も、その場に誘われていた。
だが、ハングルの洪水と周りの雰囲気に圧倒されてしまったのか、娘婿の親族達に誰かれ構わずやたら丁寧に何度もお辞儀した挙句、つっかえながら祝福の言葉を述べると、ほうほうの体でホテルに引き上げてしまった。
無理もない、と唯は思った。できることなら自分もいっしょに帰りたいような気分だったからだ。
ようやく一族だけで食事となり、丸一日かかった式典から解放されたときには、文字通りふらふらになってしまっていた……。