君が見たいから ~ Extra ~
『もともと、僕が強引に君をこっちに来させてしまったんだ。あのとき、すでに君のお腹にいたセナのこともあった……。君には考える時間も余地も与えなかったからな……』
『そんなこと……』
『今日、テーファからきつく忠告されたよ。日本からたった一人で、何もかも置いてやってきた君に、その状況はあんまりじゃないかってね。自分ならそんな夫、とっくに見限って出て行くかも、とまで言われてしまった……。ああ、まったく、一年中君をほったらかしで、酷いことはよくわかってるんだ。だけど仕事のことはどうしようもない。……それに……、まったく身勝手に聞こえるかもしれないが、君がそばにいてくれないと、僕は……』
『ソンウォンさんってば! 急に何を言い出すのかと思ったら……』
思いがけない彼の言葉と、それにもまして不安そうな口調に、唯はさらに驚きの目を見張っていた。
それはいつも自信に溢れ、グループも自分もぐいぐい引っ張ってきたソンウォンからは、想像もつかないような言葉だったからだ。
咄嗟に強い否定の声をあげて遮ると、唯は安心させるように夫の首筋に手を回し彼を自分に引き寄せた。