名無しの気持ち
まだ運動部の朝練も始まってないこの時間。
うん、今しかない。

私はそっと香川君の机の椅子を引く。

「………え、」

香川君の机には、まだ新品かのような教科書が整理されていて――――…。

じゃ、なかった

「これ…女の子からの…ラブレター?」

数十枚のラブレターが、ぐちゃぐちゃに丸めてあったり。
切り刻まれたりして放置されていた
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