meet again~再会~
「さっ、中へどうぞ。楓花も喜びますわ」

原西のお母さんはドアを開け、俺を招き入れた。



「楓花、高井さんが来てくださったわよ。あ、そこの椅子にどうぞ」

俺は『すいません』と言って、ベッドの横にあった椅子に座った。

原西はベッドで静かに寝息を立てている。


こうして見ていると、ただ眠っているだけで、揺り起こせば起きるような気がしてならないくらいだ。


「本当に良かったわ、高井さんが来てくれて。捜してたんですよ、高井さんのこと…」

「僕を…ですか…?」


「これを渡したくて…」


そう言って、原西のお母さんは棚から紙袋を取り出して、俺に差し出した。


「あの日…この子は、あなたにこれを渡すために、これを持って家を出て行ったんです」

俺は紙袋を黙って受け取った。


「でも、渡す前に事故に遭ってしまって…」

「そう…だったんですか…」

紙袋を開けてみると、中には手作りのテディベアと、一通の手紙が入っていた。

「あっ…私お茶入れてきますから、ゆっくりしていって下さいね」


「はい…すいません」

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