meet again~再会~
「それは…って、その続きはなんやねん」

俺は原西に聞き返した。

「高井くんのこと、待ってたの」


「えっ…?」


俺は一瞬、自分の耳を疑った。


けど、聞き間違いではなかったようだ。



原西は真面目な顔をして、真っ直ぐ俺を見つめている。


が、次の瞬間、


「なーんてね!ウソよ、ウソ!」

と、無邪気に笑いながら俺に言った。

「ウ、ウソ…?」


「あったり前でしょ?偶然に決まってるやん!」


「そ、そうだよなぁ!お前、久し振りやっちゅーのに変なこと言うなよ!ハ、ハハハハハハッ!」


俺はつられたふりをして、無理矢理笑顔をつくった。


「でも、ホンマに久し振りやなぁ。卒業してから1回も会うてへんかったし」


「高井くん、ちょっと大人っぽくなったんとちゃう?」


「そう言うお前は、ちっとも変わってへんなぁ」


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