Sky*Girl
……声が若干小さくなってしまったのは、
クール王子が突然現れたからだ、と自分を言い聞かせて。
私はいつものように、にっこりと目まで意識して、これ以上ない完璧な笑顔を作る。
「…」
何も返事を返さないので、もう一度聞いてみた。
すると、やっと口を開くクール王子。
「とりあえず、移動しよう」
「……は?」
やば。
苛ついてるせいか、口調がいつも通りじゃないや。
でも、そんな私の気もお構い無しにクール王子は、
私の腕をガッと掴み、つかつかと廊下を歩く。
「ちょ……っ、んんぅっ!?」