ヴァンタン
骸骨が恐ろしくて、逃げて逃げて逃げまくった。
頭の中では解っていた。
壊れた鏡を再生しないと、元の世界に戻れない事を。


その為に私の血が必要な事も。

でもやはり怖かった。
骸骨達が守っている鏡に近付く事が。


「あっあー!?」
私は頭を抱えた。


――パパを守ろうとしていた筈だった……


――何故逃げ出した!?

自問自答しながら、パパを見た。


パパはまだ諦めていなかった。
チビもパパの傍で戦っていた。


――私なんて言う事を。


――なんて無責任な事を。




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