ヴァンタン
母のせいではない。

父のせいでもない。

全ては姉を闇に葬り去ろうとした邪悪なものの仕業なのだろう。


その時私は見た。
チビのポニーテールのリボンを……


――あれっ!?
確か私の髪に結んだ筈?


私は慌てて自分のポニーテールを手を持って行った。


私は自分の手でリボンを確認した。


――そうか!?
きっとこれはエイミー姉さんのリボン!


――ありがとうエイミー姉さん!


――私負けない!

私はサーベルを空に向けて突き上げた。


あのガラスケースの中にあった、チビとお揃いのリボン。
それが今……
私のポニーテールと一緒に揺れていた。



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