ヴァンタン
――十年後……


――きっとチビは思い出す。


――パパの事を……


――それまで待っていてエイミー姉さん。

私はそう言いながら、合わせ鏡とガラスの小箱をセットしていた。


――大丈夫。チビならきっと……


――きっとエイミー姉さんも助け出してくれる。

私はそう自分に言い聞かせた。
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