ヴァンタン
何時か、母と訪れた事のある船

その記憶にある船長室を探す。




あれは何かのイベントだった。


小さかった私はパパの帽子を被らされて……

それでもご機嫌だった。


久しぶりパパに会えたからだった。
肩車をしてパパより大きくなったからだった。




そんな思い出が蘇る。
それも急に……


私は何かによって記憶を封鎖されていたのか?



そっとドアを開けてみた。


でも其処にはパパ居なかった。


――そうだ。操舵室だ。


――だってパパは船長なんだから。
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