モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
先日、庭に出れないのが
つまらないと言って
ふくれていた姫乃は、
少し目を離した隙に姿を
くらました。

従僕に探しに行かせ、
地下の倉庫で発見されたのは
不自然に横たわる甲冑の中で
目を回している姫乃だった。

何がしたかったのか、と
問い正せば、甲冑を
温室代わりにして、ガ
ーデニングをしてみたかった、と
答えた。

中に入って自分で移動しようと
したけどひっくり返って
無理だった、という、淑女の
やることとは思えない答えを
返される。

ちなみに、これは凍夜に
邪魔だから二度と出すな、と
いわれて大人しくあきらめた。

その次の日は、凍夜も
ノークスも注意して姫乃を
見ていたのだが、そんなことは
全く気にする風でもなく、
彼女は再び変なことを計画し始めた。
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