モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
最近、時間ができれば
人目を忍んで訪れる姉は、
今まで沙羅が見てきた中でも、
特に幸せそうに見えた。
朔夜の話からすると、朔夜の
双子の兄である凍夜、と
いう人と、とても気が
合っているらしい。
いっそ、その凍夜という人が
姉と結婚してくれればいいのに。
母を失ってからの5年間、
女手一つで沙羅を守り、
育ててくれた姉。
母が存命のときも、
身体が弱い彼女の
代わりにずっと沙羅の
面倒を見てくれていた。
誰よりも、沙羅を
愛してくれる、この世で
たった一人の人。
どうせなら、気の合う人と
幸せになってほしいと、
沙羅は幼いながらも
願わずにはいられない。
だから、地主に姫乃の
居場所を教える気は
さらさらなかった。
人目を忍んで訪れる姉は、
今まで沙羅が見てきた中でも、
特に幸せそうに見えた。
朔夜の話からすると、朔夜の
双子の兄である凍夜、と
いう人と、とても気が
合っているらしい。
いっそ、その凍夜という人が
姉と結婚してくれればいいのに。
母を失ってからの5年間、
女手一つで沙羅を守り、
育ててくれた姉。
母が存命のときも、
身体が弱い彼女の
代わりにずっと沙羅の
面倒を見てくれていた。
誰よりも、沙羅を
愛してくれる、この世で
たった一人の人。
どうせなら、気の合う人と
幸せになってほしいと、
沙羅は幼いながらも
願わずにはいられない。
だから、地主に姫乃の
居場所を教える気は
さらさらなかった。