モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
姫乃は、開け放った窓に
よじ登っているところ
だった。

全裸に、大きめの
バスタオルを巻きつける
だけというあられもない
格好は、ちょっと姫乃が
大きく動くだけで
艶めかしい部分が
見えてしまう。

いくら山の中の
建物とはいえ、あんな
悩ましい格好で外に
出ようというのは
さすがに問題がある
だろう。

そう思って、凍夜は
声をかけた。

「姫乃、その格好で
どこに行くつもり。」

「きゃあっ!!?」

予想だにしていなかった
突然の声に、姫乃は
驚きのあまり窓枠から
足を踏み外した。

「!」

受け止めようと凍夜が
慌てたが間に合わず、
姫乃は背中から室内に
おちる。
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