モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「なに。」
動いたのは正面の
男の口なのに、
やっぱり耳元で
声が聞こえる。
姫乃は、声のした
方に視線を向けた。
薔薇の女が、男を
振り返る様子が一瞬、
目の端に映り、姫乃と
先ほどまで目の前に
いたはずの男は
間近で見つめ合った。
「…。」
姫乃は凍夜から
目を離さないまま、
恥ずかしさに顔を
真っ赤に染めた。
いろいろなことが、
恥ずかしくてたまらない。
寝ぼけていたとはいえ、
鏡の中の自分を薔薇の
妖精のような美人と
勘違いしてみたり。
こんな、姫乃に
似合うはずの無い
艶やかなドレスを
いつの間にか
着せられてたり。
…いや、その辺りは、
まだ、我慢できない
こともない。
そんなことよりも。
動いたのは正面の
男の口なのに、
やっぱり耳元で
声が聞こえる。
姫乃は、声のした
方に視線を向けた。
薔薇の女が、男を
振り返る様子が一瞬、
目の端に映り、姫乃と
先ほどまで目の前に
いたはずの男は
間近で見つめ合った。
「…。」
姫乃は凍夜から
目を離さないまま、
恥ずかしさに顔を
真っ赤に染めた。
いろいろなことが、
恥ずかしくてたまらない。
寝ぼけていたとはいえ、
鏡の中の自分を薔薇の
妖精のような美人と
勘違いしてみたり。
こんな、姫乃に
似合うはずの無い
艶やかなドレスを
いつの間にか
着せられてたり。
…いや、その辺りは、
まだ、我慢できない
こともない。
そんなことよりも。