モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
吸血鬼が決して
逆らえない力をもって、
ノークスを支配し、
捕え、汚辱したあの女。

そう…天使の祝福(アンゲロス)。

それは、吸血鬼を
支配する絶対的な力。

数年前、ノークスは偶然、
それを持つ女と出会い、
その力で自由を奪われ、
凍夜に助け出されるまで、
望みもしない屈辱的な
血わけを強制させられた。

自由を取り戻したノークスは、
自身の血で作られた
喰血鬼の掃討とその女への
復讐の機会をうかがっていたが、
彼女は火事に巻き込まれ、
あっけなく死んで
しまったらしい。

行き場のない怒りの矛先は
喰血鬼探しの最中、
偶然見つけた、彼女と
よく似た顔の少女へ向かった。

それが、姫乃だ。
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