モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
抱きしめたい衝動に
駆られて、部屋に
踏み入ろうとしたが、
それをノークスが止めた。
ノークスが、ドアから
一歩下がる。
「少し、様子を見た方がいい。」
「なぜ。」
「彼女の隠しごとを無理やり
暴いて、嫌われたいのですか。」
姫乃が素直に話せばいいが、
話さなかった場合、凍夜が
苛立って無理に聞き出そうと
する可能性がある。
そう示唆されて、
凍夜は押し黙った。
「…。…そんなこと、
しない。」
「いいえ。しないとは
言い切れないはずだ。
最近は姫乃に感化されて
忘れているようですが、
キミは元来短気な
性質でしょう。
今、すぐに反論
できなかったのが
自分でもやりかねないと
わかっているいい証拠です。」
「…。」
「とにかく、少し様子を
見るべきです。本当に…
そんなわけはないと
思いますが…本当に
夢見が悪かった
だけかもしれません。
あの状態で聞き出すのも
難しいでしょう。…せめて、
もう少し落ち着くまで、
待ったほうがいい。」
駆られて、部屋に
踏み入ろうとしたが、
それをノークスが止めた。
ノークスが、ドアから
一歩下がる。
「少し、様子を見た方がいい。」
「なぜ。」
「彼女の隠しごとを無理やり
暴いて、嫌われたいのですか。」
姫乃が素直に話せばいいが、
話さなかった場合、凍夜が
苛立って無理に聞き出そうと
する可能性がある。
そう示唆されて、
凍夜は押し黙った。
「…。…そんなこと、
しない。」
「いいえ。しないとは
言い切れないはずだ。
最近は姫乃に感化されて
忘れているようですが、
キミは元来短気な
性質でしょう。
今、すぐに反論
できなかったのが
自分でもやりかねないと
わかっているいい証拠です。」
「…。」
「とにかく、少し様子を
見るべきです。本当に…
そんなわけはないと
思いますが…本当に
夢見が悪かった
だけかもしれません。
あの状態で聞き出すのも
難しいでしょう。…せめて、
もう少し落ち着くまで、
待ったほうがいい。」