モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…凍夜?」
ノークスは嫌な予感がして、
名前を呼んだ。
いまのでは、ひとくち
口にした程度だろう。
生命の維持には到底
足りない量だ。
昨日も食事をとって
いないのだから、
今日はきちんととって
もらわなければ困る。
姫乃も一度の食事に
必要な量を感覚で
覚えているので、
不審そうに凍夜を
見つめる。
二人から視線を外して、
凍夜は抑揚のない声で言った。
「…僕はもう、二度と、
食事しない。」
…ああ、もっとも厄介な事態だ…。
ノークスの嫌な予感は、
的中した。
ノークスは嫌な予感がして、
名前を呼んだ。
いまのでは、ひとくち
口にした程度だろう。
生命の維持には到底
足りない量だ。
昨日も食事をとって
いないのだから、
今日はきちんととって
もらわなければ困る。
姫乃も一度の食事に
必要な量を感覚で
覚えているので、
不審そうに凍夜を
見つめる。
二人から視線を外して、
凍夜は抑揚のない声で言った。
「…僕はもう、二度と、
食事しない。」
…ああ、もっとも厄介な事態だ…。
ノークスの嫌な予感は、
的中した。