モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
凍夜に頼ってみたら、と
提案しかけて、やめる。
沙羅が気付くような
ことなのだから、二人と
一緒に暮らす朔夜も
同じことを思っただろうと、
気がついた。
「…何か、他に飲みたい
お茶、ある?」
結局、それしか言える
ことは無かった。
「大丈夫よ。」
先ほどより、少しだけ
落ち着いた表情で
答えた姫乃に、
ほっとする。
「気づかってくれて、
ありがとう。あなたの
おかげで少し、気分が
楽になったみたい。
また、がんばれそうだわ。」
何一つ、気のきいたことも
言えない沙羅が、逆に
姫乃に気を使わせてしまった。
そう思いながらも、沙羅と
過ごした時間が、姉の
言葉通り、ほんの少しでも
姉の心を癒せたのならと、
沙羅は少しだけ嬉しく
なってはにかんだ。
提案しかけて、やめる。
沙羅が気付くような
ことなのだから、二人と
一緒に暮らす朔夜も
同じことを思っただろうと、
気がついた。
「…何か、他に飲みたい
お茶、ある?」
結局、それしか言える
ことは無かった。
「大丈夫よ。」
先ほどより、少しだけ
落ち着いた表情で
答えた姫乃に、
ほっとする。
「気づかってくれて、
ありがとう。あなたの
おかげで少し、気分が
楽になったみたい。
また、がんばれそうだわ。」
何一つ、気のきいたことも
言えない沙羅が、逆に
姫乃に気を使わせてしまった。
そう思いながらも、沙羅と
過ごした時間が、姉の
言葉通り、ほんの少しでも
姉の心を癒せたのならと、
沙羅は少しだけ嬉しく
なってはにかんだ。