モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「これで、お前がこの娘に
執着する理由はないだろう。
この娘は、俺がもらう。
異存は無いな。」
立ち尽くすノークスに、
シャディンが一方的に告げる。
姫乃を抱き上げ、
立ち去ろうとする
シャディンに、
ノークスは辛うじて
保たれた理性で
言葉を投げた。
「…我々の獲物、と
言ったでしょう。
凍夜を敵に回したいの
ですか。」
ノークスの言葉に、
シャディンが一瞬、
身を震わせた。
「凍夜の敵は、
僕の敵です。
彼のモノを掠め取ると
いうなら、例え
友人だろうと、
容赦はしない。」
余計なことを…
オラティオのことを、
考えたくない。
今聞いた話を、
無理矢理思考の
外に追い出す。
ひとつだけ残った事実が、
ノークスを混乱から
引き戻した。
執着する理由はないだろう。
この娘は、俺がもらう。
異存は無いな。」
立ち尽くすノークスに、
シャディンが一方的に告げる。
姫乃を抱き上げ、
立ち去ろうとする
シャディンに、
ノークスは辛うじて
保たれた理性で
言葉を投げた。
「…我々の獲物、と
言ったでしょう。
凍夜を敵に回したいの
ですか。」
ノークスの言葉に、
シャディンが一瞬、
身を震わせた。
「凍夜の敵は、
僕の敵です。
彼のモノを掠め取ると
いうなら、例え
友人だろうと、
容赦はしない。」
余計なことを…
オラティオのことを、
考えたくない。
今聞いた話を、
無理矢理思考の
外に追い出す。
ひとつだけ残った事実が、
ノークスを混乱から
引き戻した。