モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
そうして先ほどまで
二匹の白猫だったものは、
妙齢の一人の女性に
姿を変えた。
その腕だけが、明らかに
人外とわかる鉈のような
形状になっている。
「沙羅、怖ければ
目を瞑っていなさい。」
朔夜が耳元でささやいたが、
沙羅は朔夜にしがみ
ついただけで目を
閉じなかった。
「全く、困った娘だ。
また、悪夢に
うなされても
知りませんよ。」
自身も錐状の武器を携えて、
朔夜は沙羅を抱える
手に力を込めた。
二匹の白猫だったものは、
妙齢の一人の女性に
姿を変えた。
その腕だけが、明らかに
人外とわかる鉈のような
形状になっている。
「沙羅、怖ければ
目を瞑っていなさい。」
朔夜が耳元でささやいたが、
沙羅は朔夜にしがみ
ついただけで目を
閉じなかった。
「全く、困った娘だ。
また、悪夢に
うなされても
知りませんよ。」
自身も錐状の武器を携えて、
朔夜は沙羅を抱える
手に力を込めた。