モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
争奪―凍夜
逃げた獲物を追って村の中を
疾走した凍夜は、林の中で
それに追いついた。
獲物であるシャディンは、
凍夜から逃れられるとは
思っていなかったのだろう。
林の中の開けた場所で
傍らに姫乃を横たえて、
迎え撃つように
こちらを見据えていた。
当然、辺りにはシャディンの
武器である喰血鬼たちが
潜んでいる。
凍夜がゆっくりシャディンの
前に歩を進めると、
二十体ほどの喰血鬼たちが
凍夜を取り囲むように
姿を現した。
「…やぁ、久しぶりだね、
シャディン。」
「あぁ。だいたい
百年ぶりだな。」
「弟は一緒じゃ
ないのかい。」
「…あいにく、
すべての吸血鬼が
お前たちのように
仲がいいわけじゃない。」
疾走した凍夜は、林の中で
それに追いついた。
獲物であるシャディンは、
凍夜から逃れられるとは
思っていなかったのだろう。
林の中の開けた場所で
傍らに姫乃を横たえて、
迎え撃つように
こちらを見据えていた。
当然、辺りにはシャディンの
武器である喰血鬼たちが
潜んでいる。
凍夜がゆっくりシャディンの
前に歩を進めると、
二十体ほどの喰血鬼たちが
凍夜を取り囲むように
姿を現した。
「…やぁ、久しぶりだね、
シャディン。」
「あぁ。だいたい
百年ぶりだな。」
「弟は一緒じゃ
ないのかい。」
「…あいにく、
すべての吸血鬼が
お前たちのように
仲がいいわけじゃない。」